モダニズムの建築の様式を、インターナショナル・スタイルと呼ぶとき、あの「インターナショナル」の歌声がどこか遠くではあったにしても、確かにこだましていたのは争えない事実です。


しかし、現実には、ソビエト連邦政府は、モダニズムのなかでも先端を走っていた「ロシア構成主義」を非人民的として指弾し・・・


建築をはじめあらゆる表現領域において、「社会主義リアリズム」を推奨し、モダニストたちを大いにたじろがせました。


アメリカのように国是で共産主義を排除している国と異なり・・・


戦後の日本のように建前上は共産主義・社会主義まで含めた形で言論の自由を保障している国では、モダニズムを奉じることが知識層の証だとする建築家たちの間で相当な混乱を引き起こしました。


モスクワの地下鉄をそれがモスクワにあるというだけの理由で人民のデザインと褒め上げて社会主義リアリズムを容認したり、キューバに出かけて社会主義国家建設の風景に感動したりと・・・


今日の視点からすれば信じられないような行動をとっています。


著名なある建築家は、学生時代の1950年代にソ連で工業化された住宅(プレファブリケーション)のありかたに接し、その後の半生における建築の思考の礎を構築したりもしています。


まず、「政治」です。


1920年代に産声をあげた時期から、モダニズムは色濃く社会主義思想と関わりを持っていました。


工業部品を建築に応用することで、薄く広く空間の質向上をはかるという思考そのものが、社会主義的でした。


ナチスは、そのようなモダニズムの体質を嫌ったのであり・・・


そのためドイツに本拠を置いていた、バウハウス(建築からインテリア、工業品、絵画、写真まであらゆる領域のモダニストがそこに集まっていた)の中心メンバーは、アメリカに新天地を求めざるを得なかったのです。


ウォルター・グロピウスやミース・ファン・デル・ローエらが渡米したのはそのような事情によります。


日本においても、モダニズムを信奉する新進の建築家たちが結成した「新興建築家聯盟」が、赤化思想の総本山呼ばわりされて、当局の圧力を受けたこともあり早々と瓦解しています。



都市には活気があふれ、建築は芸術の王者としてわが世の春を謳歌していました。


芸術が前に進むとき、建築は率先してその先頭に立つ女神の役を果たしていました。


アール・デコからアール・ヌーボー、古典主義やゴシックのリバイバル、時代を遡っていくと目くるめくような建築の黄金時代があります。


19世紀というあらゆる建築の技法が試みられ、成果をあげた時代が直接の回帰すべき目標であり、回復すべき「楽園」の時代でした。


ポスト・モダンが出現してきたとき、そのような「楽園」回帰のための時代背景は、相当程度条件整備ができていました。


モダニズムを半世紀以上にわたって維持してきた「頑迷な前提条件」がおよそ1980年代までに消滅したり、今や有効ではないという形での賞味期限切れを迎えていたからです。



1982~84年に漂っていた奇妙に実感のあるハッピーさは、なんだったのでしょう。


閉塞しきった世界から脱出できるかも知れないという一筋の光明が、すこしずつ、世界を照らしはじめていくのを共感を持って眺めていた喜びだったと、わたしには思えてならないのです。


それは、次のような予感であったと見なしてよさそうです。


「楽園」の復活は近いでしょう。


都市と建築は、ポスト・モダンによって、往時の活気を取り戻すでしょう。


往時とは、モダニズムが出現する以前の世界を指します。


直接には、アール・デコの前夜の時代です。


いじめの論理がまかり通らないためには、先生の正しい指導、生徒に正義感や正しい思いやりのあり方を教えることが必要なのです。


・・・もうひとつ大切なのは、クラスの親同士が孤立していては、いじめた子の親やいじめられた子の親に、その情報がなかなか伝わってこないという点です。


親同士がなるべく友好関係をもちながら、多くの情報を多くの子どもたちの親からえられるようにしていくことが大切でしょう。


また、いじめられた子には、精神的にも肉体的にも弱い面があるので、親が少しずつでも家庭のなかでその子を励ましながら、持久力、忍耐力、自信などをつけさせるように、気の長いあたたかい努力をおしまないことです。


たとえば、持久力を養うということでは、毎朝兄弟で道路の掃除や縄とびを200回させたり、絵を描くこと、文章を書くこと、ピアノをひくことなどの趣味をみつけさせ、それを続けることを応援してあげることです。


・・・家庭にもなるべく大勢の子どもたちをよんで、楽しく遊ばせてあげるなどの知恵も必要でしょう。


現代では、子どもたちにふさわしい家庭での心理的、生理的な時間はずたずたに切りさかれ、親にほんろうされているのが実状です。


そうしたことを考えるとき、親は塾へ通わせずに自由に遊ばせる勇気をもつことがいかに大切かを考えずにはいられません。

学校ぐるみで、少しでも長く、思いっきり子どもたちが汗を流して遊べる時間をつくることが、これからのもっとも大きな課題ではないでしょうか。


・・・ところで、いじめられやすい子どもには共通した点があります。


それは、いじめられても反発しないおとなしい子ども、動作がにぶくすぐ泣く、暗い感じがする、などの特徴をもった子どもなどです。


・・・つまり、いまの子どもたちは、過剰なストレスをかかえながら、にわとりの「つつきの順」を忠実に実行しているのです。


いわゆるいちばん弱いものをつつきだす作業です。


とくにいじめの先頭にたつ子は、いちばんストレスをもっている子なのですが・・・


たいていのばあい、その背景には両親の不和があり、母親が子どもにヒステリックにあたる、または、父親がなぐるなどの問題がかくされています。


3年生ぐらいになると、こうした習い事や塾通いがいっそうエスカレートするために、遊び相手を探して遊ぶことすらたいへんな作業になってしまいます。


そして、習い事や塾通いで時間に追われる生活をする子どもたちは、欲求不満と過剰な競争意識によってストレスがこうじます。


このやり場のない追いつめられた気持ちをいじめによつて発散させよ51とするのです。


いじめは、こうした子どもの生活の異常さによってひきおこされるのですが、その背景には、親がこうした状況に、子どもを追いこんでいるという現実があります。


学校では、登校時刻が定められており、始業時刻15分前にならないと門が開かない・・・


そのため、勉強前に校庭で、子どもたちが十分に遊ぶことができません。


下校時刻も同じで、十分に汗をいっぱい流して遊ぶ場は、いまでは学校しかなくなっているのに、それすらできないのです。

文部省によると、最近の小学生の間で、いじめが社会問題になってきているということです。


なぜいじめがおこるのでしょうか。


それに子どもたちが子どもらしい生活をしていないことにつきます。


私は講演で日本の各地をまわっていますが・・・


いつもたいへんショックをうけるのは、北海道から沖縄まで、どんなに美しい自然が残されている地方にでかけても、子どもたちが群れをなして遊んでいる姿をほとんどみかけないことです。


都会の子どもだけが、習い事や塾にいっているのではありません。


どんな地方もどんな家庭でも、子どもたちは小学校の低学年のうちから習い事で忙しい生活を送っているのが普通です。

経済紙やビジネス誌を読んでいる人なら、世界はまずまず良好な状態にあって、長期的な経済トレンドは上向きだと結論づけるかもしれません。


アメリカ合衆国の財政赤字、第三世界の債務・・・


それに不安定要因としての石油価格上昇など、たしかに問題がないわけではないですが、それでもエコノミストは、そうした問題は乗り切ることができると考えています。


1991年に厳しい世界的景気後退があると予測する人でも、90年代の長期経済見通しについては楽観的です。


しかし、環境の側に立てば、状況はこれ以上ひどくなり得ないほど悪いのです。


科学雑誌を定期講読している読者なら、地球の自然条件が変わりつつあることを憂慮しないわけにはいかないでしょう。


主要な指標はのきなみ自然環境の悪化を示しています。


森林は減少し、砂漠は広がり、耕地は表土を失い、成層圏のオゾン層は破壊され、温室効果ガスの蓄積がますます進んでいます。


動植物の多くの種が絶滅し、大気汚染は何百という都市で健康に危害をおよぼすレベルまで進行しています。


酸性雨による被害も世界各地で見られるようになりました。


環境悪化との戦いにとって、最近の東ヨーロッパで起きた急速な変化は教訓的です。


中央計画経済はうまく機能していないというだけではなく、もともと機能するはずがなかったということが、ほとんど周知の事実になりました。


何も並んでいない商店の棚や店先での長い行列を見れば、中央統制的な社会主義経済が市民の基本的ニーズさえ満たせず・・・


ましてや、それが約束した豊かさを実現することなどおぼつかないことが実感できます。


社会主義計画経済では現行のシステムに内在する矛盾を解決できないことに、ミハイル・ゴルバチョフをはじめとする多くの人々が気づいたとき、改革は避けられないものとなったのです。


これと同様に、世界経済の健康状態を示す指標と、経済を支える環境の健全さを評価する指標とのあいだの矛盾も、ますます大きくなりつつあります。


この本来的に対立関係にある2つのもののぶつかり合いは、今日のあらゆる経済体制に影響をおよぼしています。


西側の産業経済、東側の変革過程にある経済、そして第三世界の発展途上にある経済にも同じ現象が見られるのです。


東ヨーロッパにおける矛盾がそうであったように、経済指標と環境指標との矛盾も、経済の変革によってのみ解決することができます。


すなわち、世界経済のあり方を、環境を持続できる方向に転換していかねばならないのです。


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